落下事故

 

日時:1992年2月1日 11:40am頃
場所:国分寺市・多摩スワロー体育クラブ前
救助者:水野 一紀さん(MFAインストラクター)

備考/救助者自身が1991年11月29日にMFAインストラクター資格を取得し、市民レベルの応急手当教育に携わっているが、自分で経営するスポーツクラブのスタッフ全員にも応急手当て(MFA)訓練を受けさせている。1993年には、MFAインストラクタートレーナー資格を取得し多くのインストラクターを養成している。

 

 

出来事と救助者がとった行動:

 

救助者の事務所前の2階建てアパートの外階段上段から、母親の目前で、3メートルの落差、20段のコンクリート製階段を2才位の男児が頭から一気に転げ落ちた。

母親の異常な叫び声を聞いたスタッフ4名と共に飛び出し、叫び続ける母親を落ち着かせ、泣き叫んでいる子供の初期および二次評価を始めた。外傷もなく、異常も認められなかったので、やっと落ち着いた母親に病院へ連れて行くように話して子供を引き渡した。

 

 

救助者の感想:

 

自分達がスポーツクラブの指導員であること、子供を対象とした仕事であることから救急法の必要性を感じて、スタッフ全員が小児MFAの訓練を受けていた。そのことが緊急時に対応する自信となったようだ。母親を始め、先生やクラブのリーダーなどすべての人々が救急法を知り、お互いに手助けできる社会作りをしたいという思いがさらに強くなった経験であった。

後日、母親から軽い打撲であったとの報告を受け、ホッとした。