くも膜下出血
日時:2000年3月20日 11:20am頃
場所:神奈川県労働教育福祉センター 詩吟コンクール会場
救助者:吉田 信正さん(MFAプロバイダー)
MFA受講日:1998年7月15日
出来事と救助者がとった行動:
65才のご婦人が独吟コンクール(一人で吟ずる)の舞台上でマイクに立った瞬間、その場で転倒。私は舞台にかけ上がり、応急手当を施しました。 ご婦人は仰臥位で倒れていたので和服の帯を解くように周囲の人に依頼しました。脈と呼吸の確認は冷静にできましたが、脈拍は強くしっかりしており、呼吸は口でうなるような不規則な呼吸でした。まず、気道を確保し、声かけを行いました。それから周囲の人に救急車を呼ぶように頼みました。参加者の中に看護婦さんがいて途中から参加してもらいました。看護婦さんはさかんに彼女をたたき、声をかけました。嘔吐があったので頭部を看護婦さんにまかせて私はご婦人を側臥位にしました。ご婦人の手を握ってみると痙攣し始めていました。顔面は蒼白です。消防署は隣にあるのに救急車が到着したのは15~20分後で、待っている間、とてもイライラしました。
救助者の感想:
20日ほどたって入手した情報では、ご婦人はくも膜下出血だったとのことですが、日頃血圧が高く、当日は高血圧治療剤の服用をしていなかったとのこと。2回の手術の後、一命をとりとめたが、現在入院中とのことでした。 受講の結果なのか、私は発作的に舞台にかけ上がり手当を始めていたのが不思議です。初めての経験でしたが意外に冷静に対応できました。手当の内容は気道確保を重点に行い、声をかけ続けました。救急車の到着が遅かったのでイライラしていました。